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vGPUをつかった仮想ワークステーションの構築【GRID vGPU】

vGPU をつかった仮想ワークステーションの構築についての3回目の投稿です。
今回は、仮想ワークステーション構築の要「GRID vGPU」について掘り下げていきます。

GRID vGPU

GRID は NVIDIA が提供する物理 GPU カードを仮想化し、仮想マシンに vGPU というグラフィックリソースを割り当てるための最新の技術です。

CAD や CAE などのハイグラフィックスな処理を必要とするワークステーションには通常、GPU というグラフィックカードを搭載します。これまでの、グラフィックカードの仮想化のテクノロジーとしては、例えば、VMware では vSGA や vDGA といった技術が使われてきました。

しかし、vSGA は GPU 本来の性能を発揮できず、CAD や CAE などのソフトを利用するにはパワーが足りません。また、vDGA は 1 台の仮想マシンに 1 つの物理 GPU を必要とするため、特定のヘビーユーザー向けのオーバーヘッドの大きな技術です。

このため、vSGA と vDAG ではワークステーションを仮想化するメリットがあまり得られませんでした。

この vSGA と vDGA の2つのギャップの間を埋める技術としてvGPUが登場します。

vGPU は物理 GPU から仮想的に複数枚の仮想 GPU カードを作成し、仮想マシンに搭載する技術です。グラフィックコマンドがハイパーバイザの変換なしで仮想 GPU に届くようになります。これによって各仮想マシンは仮想的に割り当てられたグラフィックリソースを使い切ることができるため CAD や CAE などのソフトウェアでも利用できるようになりました。

仮想ワークステーション向け GPU

現在、vGPU を利用するための GPU として3つの TESLA シリーズの GPU があります。

M6   ブレードサーバー向けモデル
M10   高集約向けモデル(Windows 10などのデスクトップ向け)
M60   ハイパフォーマンス向けモデル

この中でも、「M60」が一般的なサーバーに搭載するモデルで、仮想ワークステーションを構築の際に最も利用されるモデルとなります。

vGPU プロファイル

vGPU を使った仮想化をする上で理解が必要なルールがあります。vGPU プロファイルというルールで、仮想 GPU のフレームバッファや解像度、最大ユーザー数などを定義しています。仮想 GPU の型番のようなものと私は理解しています。

例えば、M60 では 1 枚のボードの中に 8GB のフレームバッファを持つ GPU が 2基搭載されています。フレームバッファ 512MB の vGPU プロファイルで仮想ワークステーションを構築した場合、GPU 1基あたり最大 16ユーザー、1枚の M60 では最大 32ユーザーが同時利用可能な環境が構築できます。

このように1枚の GPU ボードで利用できるユーザーは、vGPU プロファイルに依存します。そのため、仮想ワークステーション環境を性能を損なわず利用するには、まず、必要な vGPU プロファイルを選択することが重要となります。

NVIDIA GRID ライセンス

GRID vGPU を使うためには、ライセンスが必要です。
現在、3種類のライセンスエディションを 2種類の購入方法から選択できます。

仮想ワークステーションを構築するには「GRID 仮想ワークステーションエディション」を選択します。ライセンスの購入方法は、年間サブスクリプションと永久ライセンスの2種類があります。ユーザーにとってサポートの受けやすい買い方で導入をおすすめします。

ライセンスの管理は、ラインセンス管理サーバーを構築します。

まとめ

今回は、vGPUをつかった仮想ワークステーションの構築【GRID vGPU】と題して、GRID vGPU全体の概要を主にまとめました。仮想ワークステーション を構築する上では、vGPUプロファイルやライセンスエディションについて理解することが、VDI化への鍵となります。適切なリソースが割り当てることができれば、物理デスクトップ環境の操作性を損なうことなく、移行することが可能です。

次回は、導入するライセンスの注意点についてまとめたいと思います。

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