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GTC Japan 2017 参加レポート – ワークステーション仮想化の事例発表を聞いて-

2017年12月12日から12月13日の2日間、NVIDIAが主催するGPUテクノロジーカンファレンス GTC Japan 2017が開催され、GPU仮想化によるワークステーション仮想化のセッション参加してきました。今回は、そのレポートとして投稿します。

まず、会場となったヒルトン東京お台場は多くの来場者が詰めかけおり、大変な混雑具合となっていました。今年から、有償のイベントになったとは思えないほどの盛況ぶりで、GPUテクノロジーへの関心度の高さに驚きました。
特に今年は、AIやディープラーニング、データマイニングといったテクノロジーキーワードがテレビ、ウェブ、新聞・雑誌など様々なところで見掛けるようになり、GPUテクノロジーへの関心が一気に高まったのだと感じました。

今後のGPUテクノロジーに大いに期待です。

NVIDIA GRIDセッションの会場風景

NVIDIA GRIDセッションの会場風景

さて、弊社では2017年6月より、「SSI Ultra VDI Cloud」というVDI(DaaS)サービスの提供を開始し、現在は、建築業界を中心にBIM (3D CAD) 向けの仮想デスクトップ環境としてご利用いただいております。
株式会社イチケン 様 導入事例)

今回はそういった事から、GPU仮想化についてのセッションを中心に参加してきました。

中でも、CAD on VDIパネルディスカッションは、VDIを導入して5年以上運用してこられた、メーカーの方々がそれぞれの成功体験や失敗談などをありのままに話され、とても参考になるセッションでした。そのセッションの中で、パネラーの方々が共通してVDIの効果を強調されていたことを紹介します。

1. VDIは高価だが、付加価値の方が勝る

VDIを新規導入を検討の会社では、ハードウェア購入との予算比較は現状では避けて通れません。
今回参加のメーカーの方々は一様にして、ハードウェア購入と比較するとVDIは高価だと断言されていました。
しかし、VDIによるデスクトップ仮想化によって得られる効果はそれ以上というのも、各社共通の考えでした。

その理由として、ライセンス稼働率の向上、作業データのダウンロード時間の短縮、現場や会議などでのプレゼンが可能、端末までの移動が無くなり工数削減、執務室の空調温度が大幅に下がったなどの効果があったと報告されていました。
また、利用ユーザーへの満足度調査を実施した結果、便利になったという声がほとんどとのことで、それを裏付ける根拠となっているようでした。

2. ライセンスの稼働率が向上した

建築や製造で使うCADソフトはとても高価で、余計なライセンスは導入したくないというのはどの企業も共通した悩みです。
VDI導入前の失敗談として、「必要なソフトウェアとして導入し、メーカの技術セミナー開催。その後、各支店や現場での習熟しを促すが、場所によって温度差が生まれ、気づくと稼働しているのは一部の支店のみとなった。」という例がありました。

VDIでは地理的な要因でライセンスを個別に購入するということを削減し、中央で集中管理ができるという特長があります。
また、だれが利用しているかというログを収集することで、ライセンスの稼働率を見える化することができ、そのアウトプットに準じて、再教育プログラムを実施するなど、ムダなソフトウェアを作らないようにすることや、支店間の技術格差を小さくすることができたと報告されていました。

3. 日本国内なら操作に支障なく利用可能

VDIはネットワークをつかって、遠隔地にある端末を操作する技術です。そのため、ネットワーク環境に依存するという弱点はつきまといます。
しかし、通信速度の向上や、ソフトウェアによる画像圧縮技術の向上によって、その問題は小さくなっています。
会場でも、「ネットワークの遅延がどの程度なら利用できるのか?」という質問に対して、明確に「100ms以内の遅延であれば、操作は可能です。」という数値を即答されていました。

実際、インターネットをつかった環境でも日本国内においては平均的に30ms程度の遅延でアクセスできるため、インターネットを使ったクラウドサービスでも問題なく運用できるという事がわかります。

4. 小さく始めて大きく使う

導入のアプローチとしてパネラーの方々に共通していたことは、初期導入から大規模な運用を開始されていなかったことです。
これには、予算的な問題も大きく関わってくるという理由もあると思いますが、特定の部署や、特定の使い方に特化して利用を開始したということがあげられます。
利用ユーザーとしては、これまで使っていた環境をリプレースする必要がありますが、これに慣れてもらうためにはそれなりの助走期間を設けて、運用側もそれを支援していき、相互無理のない範囲でVDIへの段階的に環境移行を進められていました。

その結果、一番多く導入している企業では、VDI導入数が300台規模となり、複雑なオペレーションを実践できるようになったと報告されていました。

上記、いかがだったでしょうか?
VDIがGPU仮想化によって、3D CADやBIM等のリッチなコンピュータリソースを必要とするソフトウェアも扱えるようになり、今後、間違い無くワークステーション仮想化が進んでいくことになると思います。

しかし、便利なると分かっていても、まだ高額で手が出せない、運用できるか不安という悩みはあると思います。
その際は、弊社のVDIサービス「SSI Ultra VDI Cloud」にお問い合わせください。

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