株式会社イチケン
株式会社イチケンのロゴ
会社名株式会社イチケン
創業1930年
事業概要総合建設業
Webサイトhttps://www.ichiken.co.jp/
利用システムSSI Ultra VDI Cloud UC for BIMcloud

株式会社イチケン様は商業施設の新築工事や内装・改装工事を中心とした建設事業を手がけられています。従来の2D CADから生産性向上を目的として「BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)」を導入しました。

エスエスアイ・ラボではクラウドVDIサービスである「SSI Ultra VDI Cloud」と「UC for BIMcloud」を提供し、特定の場所に依存しないBIM作業環境を提供しています。 今回は株式会社イチケン様より、右から取締役 常務執行役員 技術本部 本部長 吉田様、設計部 部長 福元様、設計部 課長 宮田様をお迎えして、導入に至るまでの経緯をお聞きしました。

ビジネスの生産性を飛躍的に向上させることが大きな狙いでした

吉田氏のポートレート

取締役 常務執行役員
技術本部 本部長

吉田 稔 氏

宮田氏のポートレート

技術本部 設計部 部長

福元 明広 氏

福元氏のポートレート

技術本部 設計部 課長

宮田 賢作 氏

SSI 事業内容について教えてください。

イチケン イチケンは「より豊かで快適な『くらし空間』を創造し続けることで、広く社会へ貢献する」というビジョンを掲げる建設会社です。1930年に設立し、これまで商業施設の新築工事や内装・改装工事を中心とした建設事業により、業績を伸ばしてまいりました。

 

SSI 最近、御社のロゴがついた施工現場をよく目にします。

イチケン 2015~2019年度の中期経営計画では、最終、2019年度の目標を当初、売上高800億円、経常利益27億円としておりましたが、2年目に前倒しで達成することができました。2017年度以降の3カ年を増収計画に上方修正するなど、さらなる飛躍をめざしております。

 

SSI この度、クラウドVDIサービス「SSI Ultra VDI Cloud」をBIM作業環境として採用いただきました。その導入の目的と、採用するまでの経緯を教えてください。

イチケン 今回のソリューション導入では、ビジネスの生産性を飛躍的に向上させることが大きな狙いでした。2016年からBIMに関する本格的な情報収集を開始し、すでにBIMを導入している大手建設会社にもメリットやパフォーマンス等について話を伺ってまいりました。

事業環境が堅調な今こそ、長期を見据えた戦略的な投資が必要だと考えて、BIMの導入を決断しました

SSI BIM導入を本格的に検討されたのは昨年からなのですね。

イチケン 実は5年ほど前にもBIM 導入の検討をしたのですが、その際は時期尚早ということで見送ることになりました。しかし、現在の建設業を取り巻く環境は、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けたインフラ投資や、首都圏を中心とした大規模な再開発事業などによって堅調に推移しており、設備投資がしやすくなっております。

 

イチケン また中長期的に、人口減少局面にある日本では、オリンピック後の建設需要動向の不透明さをリスクとして内包しております。そのため、持続的な成長を維持していくために、事業環境が堅調な今こそ、長期を見据えた戦略的な投資が必要だと考えて、BIMの導入を決断しました。

 

SSI 今回BIMソフトには「ARCHICAD」を採用されています。

イチケン さまざま情報を分析した結果、BIMソフトには国内外で大きな実績を誇るGRAPHISOFT社の「ARCHICAD」を選定しました。商業向けの建物の案件が多く、デザインに強いソフトウェアであるということと、チームワーク機能が充実していたことが採用した理由となります。

現場毎に高価なワークステーションを導入することは現実的ではないと考えはじめていました

イチケン様に設置されたBIMプロジェクト室

SSI 昨年より、BIM導入研修を実施されていると伺いました。

イチケン はい。東京本社に教育・研修用の専用ルームを設置し、そこに4台のワークステーションを導入して導入研修をスタートしました。しかし、研修を本格化させる中で、大阪、福岡などの他拠点への教育をどのように実施するのか課題がありました。

 

SSI 研修環境をそれぞれに用意する必要がでてきますよね。

イチケン 一時は、拠点毎にワークステーションを購入する計画を立てましたが、今後、施工現場へも含め、本格的なBIM導入を検討した際に、現場毎に高価なワークステーションを導入することは現実的ではないと考えはじめていました。

 

SSI 製品のライフサイクルや管理も現場の方へ負担となる気がします。

イチケン そんな中、GRAPHISOFT社の「BIMcloud」のサービスを提供されているエスエスアイ・ラボを紹介いただき、「SSI Ultra VDI Cloud」を使ったARCHICADのソリューションを提案いただきました。

BIMcloudが同じクラウド上で利用できるということで、作業効率が向上するという期待がありました

SSI Ultra VDI CloudとBIMcloudが同じクラウド上にあるイメージ図

SSI SSI Ultra VDI Cloudは BIM 用ワークステーションをクラウドで提供し、新たなワークスタイルを提案するBIM on CLOUDソリューションです。リモート接続でクラウド上のワークステーションにアクセスして操作をするため、インターネットへ接続ができれば作業環境を問わず作業することができます。

イチケン それまでは、ワークステーションを台数分購入するという計画でしたが、提案を受けVDI導入を前提に再度、他社との比較を行いました。他社といってもクラウドサービスではなく、自社でVDIを構築するためのハードウェアを購入して、オンプレミス(社内運用)で導入する方法との比較となりました。

コスト面、セキュリティ面、利用面を総合的に判断し、SSI Ultra VDI Cloudの導入を決めました

SSI どのように比較をされてクラウドで運用しようと考えられたのでしょうか?

イチケン オンプレミスでの導入は、初期コストさえ支払えばその後の運用コストが一見ないように見えたのですが、実際はハードウェアを設置する場所(データセンター)やインターネットへの接続環境を用意すると、考えていたよりも運用費が高額になってしまうことが分かりました。

 

SSI VDIは運用するための知識や定期的なメンテナンスも必要となります。オンプレミスで導入を検討される際は、見えない運用コストの算出が不可欠です。

イチケン さらに、BIMデータを共有して共同作業を可能にする「BIMcloud」が同じクラウド上で利用できるということで、作業効率が向上するという期待がありました。そうした、コスト面、セキュリティ面、利用面を総合的に判断し、SSI Ultra VDI Cloudの導入を決めました。

タブレット端末でもBIMデータへアクセスができます

CADを操作するイチケンのオペレーター

SSI ご利用を開始されて、実際の操作感などはいかがですか?

イチケン インターネットを介して操作をしているということを感じないくらい、スムーズに操作できます。大阪、福岡のメンバーからも遜色なく操作できていると好評です。これから、さらに利用率を高めて、本格稼働を開始していきます。

 

SSI 今後、期待している利用方法はどのようなことでしょうか?

イチケン 施工現場でのBIM活用にとても期待をしております。弊社では、80〜100箇所ほど現場が稼働しております。それぞれの現場にハードウェアを導入するということは現実的ではありませんが、SSI Ultra VDI Cloudであれば、インターネットへ接続ができれば、タブレット端末でもBIMデータへアクセスができます。現場では、最新の図面が手元で閲覧できるだけでも、作業効率は飛躍的に向上します。少子高齢化の影響で作業人口が減少していく中、管理業務の負担が増えています。BIMとSSI Ultra VDI Cloudはそれを補うソリューションとして、とても期待をしています。

在宅で仕事ができるような体制を整備していきたいと考えています

SSI SSI Ultra VDI Cloudは建設業界で課題となっている「働き方改革」に対しても有効なソリューションだと考えております。

イチケン そうですね。働き方改革の推進につながることも、SSI Ultra VDI Cloudを選定する決断の後押しとなりました。以前、家庭の事情で急遽、介護をしながら働かざるを得ない社員がいました。会社としてその社員の負担軽減になると思い、在宅での作業を提案したのですが、結局、会社のPCやネットワークを使わないと仕事ができないということで、この取り組みはうまく行きませんでした。しかし、VDIでは普通のPCで自宅や出先でも仕事ができるようになります。介護や育児でオフィスに在席できる時間が少なくなった技術者が、在宅で仕事ができるような体制を整備していきたいと考えています。

 

SSI Ultra VDI Cloudについて

SSI Ultra VDI Cloudは BIM 用ワークステーションをクラウドで提供し、新たなワークスタイルを提案するBIM on CLOUDソリューションです。「NVIDIA GRID」を採用し、これまでVDIでは処理の難しかった複雑な3次元モデルの操作が可能となりました。リモート接続でクラウド上のワークステーションにアクセスして操作をするため、インターネットへ接続ができれば作業環境を問わず作業することができ、生産性向上、働き方改革といった課題を解決できるソリューションです。

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