1. HOME
  2. 導入事例
  3. 導入事例
  4. グラフィソフトジャパン株式会社 様

CASE

導入事例

導入事例

グラフィソフトジャパン株式会社 様

jirei_mai_logo

 

会社名 グラフィソフトジャパン株式会社
創業 1996年6月
事業概要 建築CADソフトウエアの開発・販売およびサポート
Webサイト http://www.graphisoft.co.jp/index.html
利用システム SSI Ultra Cloud
(プライベートクラウドサービス)

グラフィソフトジャパン株式会社様は、3Dの建築CAD「ARCHICAD」の開発・販売およびサポートを提供されています。ハンガリーに本社をもち、1984年に最初のPC向け3D CADソフトウェアを開発、今日では建築および建設業界向けの3D CADソフトウェアではグローバルな市場でのリーディングプロバイダーとなっています。

SSIラボでは、「BIMcloud(R)」を提供するクラウド基盤として、「UC for BIMcloud」を提供しています。
今回はグラフィソフトジャパン株式会社から、営業部長 前田氏、カスタマーサポートエンジニア 高橋氏をお迎えして、「UC for BIMcloud」の提供開始に至るまでの経緯をお聞きしました。

事業内容とサービスについて

ARCHICADは、単なる3Dの建築ソフトウェアでなく、建築および建設業界のワークフローを大きく変えることのできるソフトウェアです。

前田氏のポートレート

営業部長

前田 和弘 氏

高橋氏のポートレート

カスタマーサポートエンジニア

高橋 靖幸 氏

――事業内容について教えてください。

営業部長 前田和弘氏(以下 前) 3Dの建築CAD「ARCHICAD」の開発・販売およびサポートが弊社の事業内容です。本社はハンガリーにある会社で、1984年に最初のPC向け3D CADソフトウェアを開発し、今日では建築および建設業界向けの3D CADソフトウェアではグローバルな市場でのリーディングプロバイダーとなっています。

――「ARCHICAD」について詳しく教えていただけますか?

前) 「ARCHICAD」は3Dの建築CADソフトです。建物は他の産業製品のように試作ということができません。私たちは「ARCHICAD」という製品を通じて、コンピュータ上に建物の試作を作り、様々なシミュレーションができる環境を提供します。こうしたシミュレーションができるようになることで、設計・施工時の情報共有が円滑に進み、さらには購入者の方々にもVRを活用したデモンストレーションなどが可能となり、完成前に疑似体験をしていただけるようになります。さらに、一つ一つの建築設備の情報が管理されているため、建物のメンテナンスにも役立ちます。

カスタマーサポートエンジニア 高橋靖幸氏(以下 高) 従来の2DのCAD図面ではできなかったことが、どんどんできるようになり、単なる3Dの建築ソフトウェアでなく、建築および建設業界のワークフローを大きく変えることのできるソフトウェアです。
今では、こうした3Dの建築CADのことをBIMソフトと呼ぶようになりましたが、グラフィソフトは今から30年より前に世界で初めて3D CADソフトウェア開発し、そこから一貫してバーチャルビルディングソリューションというコンセプトのもと、製品の改良を続けています。

建物のモデリングデータを複数の企業や地域を越えて共有し、共同で作業を行うため開発されたソフトウェアです

グラフィソフト、前田氏と高橋氏

――今回、SSIラボでは「UC for BIMcloud」というサービスの提供を開始しました。これは「BIMcloud」を提供するためのクラウドサーバーサービスですが、「BIMcloud」はどういった機能を持つソフトウェアなのでしょうか?

前) 「BIMcloud」は「ARCHICAD」のチームワークという機能を使って、建物のモデリングデータを複数の企業や地域を越えて共有し、共同で作業を行うため開発されたソフトウェアです。
 建物を建てる際には、複数の関係者に情報共有して作業を進めていく必要があります。チームワークの機能がない環境では、共通部分と作業範囲の図面をCADオペレーターに渡して分業をしています。オペレーターは作業が終われば、作業の終了した図面を依頼者に戻すことになるのですが、依頼者は戻ってきたデータを手作業で確認しなければなりません。これは大変な作業ですし、間違いも起こりやすい工程になります。

高) BIMcloudでは1つのモデルデータを共有して共同作業を行います。共同作業する上で、競合が起きないように作業範囲の確保などの複雑な権限設定をすることができ、これまでできなかった1つのモデルデータをリアルタイムで共同作業をすることが可能となりました。権限設定は企業の垣根を越えて設定できるので、モデルデータへのアクセス権限をMDBMS※と同じようにセキュアに設定することができます。これは、従来の共同作業のワークフローを大きく変えることができます。
※MDBMS:多次元データベース管理システムの略。複数の属性項目(次元)を持ったデータを管理し、分析の視点を次々に切り替えて検索・表示できるデータベースのマネジメントシステム。

「BIMcloud」

BIMcloud

間違いなく業界のトレンドになっていくと私たちは考えています

――プロジェクトデータの共同編集ができるようになったということですね。しかし、なぜこれまで実現されなかったのでしょうか?

前) やりたかったができなかったというのが一番の理由だと考えています。しかし、今はインターネットも速くなり、コンピュータの処理速度も向上してきました。そうしたことで、グラフィソフトは3年前の「ARCHICAD 17」のバージョンで、BIMcloudをリリースし、クラウド上で建物のモデリングデータを共有して、企業や地域を越えて、共同で作業が行えるワークフローの提供を開始しました。
今は法律などで建物に対する規制も多く、施工中に設計変更することが難しいケースが出てきているようです。そのために、事前に建材メーカや配管・電気工事業者ともモデリングデータを共有し、確認と合意形成をしながら施工していくというワークフローは間違いなく業界のトレンドになっていくと私たちは考えています。

BIMcloudの利用とパートナー認定制度

SSIラボはBMAP第一号として初めて認めた企業です

ロゴバック

――BIMcloudを利用されたい方はどうすればよいのでしょうか?

前) グラフィソフトジャパンではBIMcloudをお客さまに安心してご利用いただけるように、BIMcloud Authorized Platform(BMAP)というパートナー認定制度を構築しました。このBMAPを認定しているクラウドサービスを利用してBIMcloudを利用いただくことになります。
BMAPはBIMcloud用にチューニングされたクラウドサーバーとして、グラフィソフトジャパンが要求する技術・運用審査基準にクリアしたクラウドサービスと認定します。BMAPでないクラウドサービスではBIMcloudの提供はしておりません。

高) BIMcloudでは不特定多数のネットワーク環境からデータにアクセスすることが可能になる分、弊社ですべてをサポートすることが難しくなるという課題がありました。その部分を補っていただくためにも、クラウド事業者の方をパートナーとして迎える必要がありこのような認定制度を構築することになりました。SSIラボはBMAP第一号として初めて認めた企業です。

最も重要視したことは、BIMcloudをパッケージ化してユーザーの規模にあわせたプラン選択ができるようにしていただけることでした

――SSIラボをBMAPとして認定したのはなぜですか?

高) まず、BMAPとしての審査基準をみたしているということはもちろんですが、BIMcloud用のサーバーを提供するために親身にそして誠実にご対応いただきました。
今回のBMAPを認定する上で最も重要視したことは、BIMcloudをパッケージ化してユーザーの規模にあわせたプラン選択ができるようにしていただけることでした。また、パッケージ化することにより、導入を検討されるお客さまのBIM導入や社内普及に対する負担を最小限にしてすぐに使える環境を用意したかったということがあります。
しかし、このパッケージ化をするためにいくつかのクラウド事業者に問い合わせをしたのですが、あまり話を聞いていただけず行き詰まっていたところ、サービスとして構築いただけたことは、パートナーとして信頼できる企業だと判断しました。

――そんなとき、SSIラボはどんな提案をしたのでしょうか?

高) 初回の商談で、「御社向けのクラウドプランを作りましょう」と言っていただけました。そして、すぐにテスト環境をご提供いただき、検証をスタートすることができました。
検証では、これまで個別案件としてBIMcloudを提供させていただいていたお客さま環境のクラウドより、2倍以上のパフォーマンスがでていることがわかり、BIMcloud使用上の性能に問題がないことがすぐにわかりました。
また、BIMcloud自体には暗号化通信の機能は実装されていません。しかし、インターネットを介して通信することから、お客さまから暗号化通信をご希望されることが多く解決策を考えていたのですが、こちらについてもSSIラボからの技術提案で試した構成で問題なく動作することが確認できました。
そして、価格や拡張性においてもお客さまの規模にあわせた構築ができるよう、プラン構成のご提案をしていただけました。

前) BIMcloudは3年前から提供されていたソフトウェアであったのですが、サポートの問題から、お客さまには大変申し訳なかったのですが、ご提供を一部のお客さまのみに限って行っておりました。しかし、最新の「ARCHICAD 20」ではどうしても多くのお客さまにBIMcloudを活用したワークフローの提案をお伝えしたいと考え準備をしてきました。
もし予定していた時期までにBMAPのサービスを開始できなければ異なるアプローチを考える必要があったのですが、ご提案からサービス構築までものすごくスピーディーにご対応いただけたことは非常に感謝しています。

「UCforBIMcloud」

UCforBIMcloud

サービス開始後の反応と今後の展望

お客さまにようやくご提供できたことは弊社にとって、念願叶ったという気持ちです

画像

――お客さまへBIMcloudの提供を開始され、反応はいかがでしょうか?

前) パッケージ化できたことで、お客さまに対して自信をもってご提供できるようになりました。これまで、VPNを構築したりしてなんとか運用をしていただいていたお客さまに「UC for BIMcloud」でBIMcloudをご導入いただきました。そういったご提供したくてもできなかったお客さまにようやくご提供できたことは弊社にとって、念願叶ったという気持ちです。

――ありがとうございます。今後SSIラボに期待することは何でしょうか?

高) まずはこれまでと変わらないスピーディーなサポートをお願いしたいです。また「UC for BIMcloud」をご利用されるお客さまについても、クラウドの良さを実感できるサービス運用をお願いしたいと思います。

前) 「UC for BIMcloud」に限らず、建築業界のお客さまのために新しいサービスの開発を考えていただきたいと思います。建築業界のお客さまもクラウド活用することで活性化するサービスはまだたくさんあると思います。そういったところで、弊社も含めて建築業界全体を盛り上げて、一緒に成長していけるようなビジョンを思い描いていただければ嬉しいです。

「UC for BIMcloud」を通じてBIMモデリングデータの共有とチームワーク機能が建築業界の常識としていきたい

――最後にBIMcloudの提供を進めて行かれる中、今後御社の展望があるのかお聞かせ下さい。

前) 2D CADでのワークフローが主流のなかで、「ARCHICAD」を使ったこれまでにない新しいワークフローの提案を積極的にしていきます。これには、なかなか時間がかかる事かも知れませんが、グラフィソフトは創業当初よりバーチャルビルディングソリューションを提供する会社であることを理念として掲げている会社です。
「ARCHICAD」を単なる3D CADソフトにとどまらせるのではなく、建築業務全体に影響するソリューションとしてお客さまに価値を伝えることを大切にしていきたいと思っています。そのためにも、まずは「UC for BIMcloud」を通じてBIMモデリングデータの共有とチームワーク機能が建築業界の常識となるよう、弊社のお客さまを巻き込んで一緒に築き上げていきたいと思います。

SSIラボのプライベートクラウドサービスの説明ページヘのリンク

導入事例