1. HOME
  2. 導入事例
  3. 導入事例
  4. 株式会社システック様

CASE

導入事例

導入事例

株式会社システック様

jirei_mai_logo

 

会社名 株式会社システック
創業 2000年6月
事業概要 システムインテグレーション事業 / GISに関する研究・開発 / Webシステム開発
Webサイト http://www.systec2000.com/
利用システム SSI Ultra Cloud
(プライベートクラウドサービス)

株式会社システック様は、「ロジこんぱす」( http://logicompass.net/ )という、物流企業向けのリアルタイム運行管理システムを提供されています。このサービスは、安全運転管理・省燃費管理・物流の効率化を提案し、運行管理業務に収益アップやリスク削減といった付加価値を提供します。

エスエスアイ・ラボでは「SSI Ultra Cloud」の環境構築の提案から、運用のマネージメントまでお手伝いをさせていただいております。
今回は株式会社システックから、代表取締役社長 坂元氏、マネージャー 永山氏をお迎えして、導入から運用までの経緯をお聞きしました。

事業紹介と運用の課題

日本経済の血流である物流業をよりよくしていくことをミッション

代表坂元氏のポートレート

代表取締役社長

坂元 士郎 氏

永山氏のポートレート

マネージャー

永山 邦哉 氏

代表取締役社長 坂元士郎氏(以下 坂) 会社の中核となる事業は、運送業向けにテレマティクスソリューションを提供しております。当社は設立当初より、GPS(位置情報)やGIS(地理情報)を活用したソリューションを提供して参りました。そのノウハウとIoT/M2Mテクノロジーを活かし、物流企業へ安全運転管理・省燃費管理・物流の効率化を提案し日本経済の血流である物流業をよりよくしていくことをミッションとした事業を行っています。

――具体的にどのようなサービスを提供されているか教えてください。

坂) 「ロジこんぱす」というサービスを提供しております。トラック運行には、法定三要素といって運行に関する時間・距離・速度について記録する義務があります。法定三要素を記録するために、弊社は「ロジタコ」という国土交通省の認定のデジタルタコグラフを提供しているのですが、「ロジこんぱす」と連動することでリアルタイムな車両管制やデータ連携、事務所~車両間コミュニケーションを実現します。これまでの運行管理業務に収益アップやリスク削減といった付加価値をつけて提供することができるサービスです。

――「ロジこんぱす」を運用するためにどのようなシステム環境を構築されているのでしょうか?

マネージャー 永山邦哉氏(以下 永) 車両からデータを収集するバックエンド部分と、ユーザーに結果を提供するフロントエンド部分に大きく分かれます。バックエンド部分は車両に搭載されている端末から、3G網を通じてデータがサーバー上にアップロードされます。フロントエンド部分は収集したデータをユーザーにアウトプットさせる役割があります。

システックのリアルタイム運行管理システム「ロジこんぱす」

システックのリアルタイム運行管理システム「ロジこんぱす」

社員育成という面で若手への浸透が難しく、分かる人材に負担が偏ってしまうというのは課題でした。

――弊社のクラウドを利用するまでの環境と当時の運用の様子について教えてください。

坂) 弊社は鹿児島に本社のある企業なのですが、クラウド以前は大阪のデータセンターでコロケーションサービスを利用し、オンプレミスでの運用をしておりました。

永) 地理的に離れたデータセンターへ障害の度に行かなければなりませんでした。多いときには月に一度のペースで鹿児島から大阪まで通っており、移動にかかるコストや、拘束される時間のロスがありました。それが原因でシステム開発の遅れなどにつながっており、管理者としては、それは大きなストレスでした。また、どうしても距離が離れているので障害時の復旧時間が長くなっていました。

坂) 永山への運用の負担が大きかったですね。本来注力して欲しい業務になかなか時間を割くことが難しかったと思います。弊社ではインフラはサービスを行うための基盤でしかないので、専門の人材を抱えることはしたくありませんでした。結果、開発グループが兼任する形となっているのですが、クラウドサービスなどが台頭してから、サーバー構築やネットワーク構築を一から構築することも少なくなりましたよね。社員育成という面で、なかなか若手への浸透が難しく、結果、どうしても分かる人材に負担が偏ってしまうというのは課題でした。

導入プロセス

設備投資に対しサービスが予定と違った成長をしてしまい、設備投資が過大化してしまった経験がありました。

システック坂元社長

――クラウドサービスへの移行を検討された経緯を教えてください。

坂) オンプレミスで運用している以上、ハードウェアの老朽化が発生することが大きな悩みでした。ハードウェアが老朽化するとシステムをどこかで乗せ替えなければいけません。ハードウェア更新時に一時的に費用がスパイクすることや、データの移行作業などが発生することについてリスクでした。また、設備投資に対しサービスが予定と違った成長をしてしまい、設備投資が過大化してしまった経験がありました。そこで、ハードウェアのリースの更新時期とも重なり、運用コストの削減と、サービスの成長に見合ったシステムの拡張が可能なクラウドサービスへの移行を目指しました。

――選定にあたってどういったところを基準に選定されましたか?

坂) オンプレミスで運用されているものがそのままクラウド環境で運用できること。スケーラビリティーに優れ、私たちのサービスの成長とともにシステムがスケールアウトできること。そして、運用コストが下がることの3つが条件でした。

永) 弊社のシステムは車載に搭載されている端末から、MVNO事業者の3G網を通じてデータがサーバーに転送される仕組みです。そのためクラウド環境上にMVNO事業者との専用線接続を構築することができることは重要でした。オンプレミスでは回線事業者も自由に選択でき、ネットワーク構築も何も制約なくできましたが、これをクラウドで同じように構築することは大変だと思っていました。

はじめてのクラウド移行ということもあり、しっかりと技術支援を行っていただける事業者を探していました。

坂) その他には、移行の際には見ないトラブル、ミスがあるということを前提に考えていたので、エンジニアリングとして支援が受けられることが重要でした。クラウドの特性上、受けられるサポートが電話やメールなどが一般的な中、はじめてのクラウド移行ということもあり、しっかりと技術支援を行っていただける事業者を探していました。

――当社を選定するにあたり不安に感じたことなどズバリ教えてください。

坂) 資本金の基盤がきちっとできているかどうかなどは気になったが、同じベンチャー同士同じスピード感でできることの方がメリットでした。

永) 担当者として、専門のエンジニアの方と連絡が取れることは大きな安心感がありました。オンプレミスで運用していた際は、機器の再起動を依頼するにもマニュアルの作成などが必要で、SEのような専門のエンジニアの方に依頼するにもオプションの契約が必要でした。しかし、SSIラボはCISCOやLinuxなどの専門的な知識を身につけられているスタッフがオプションもなくインフラを運用・管理されていると聞いていたのでお願いする上で、担当者として不安が軽減されました。

ロジこんぱすのシステムイメージ図

ロジこんぱすのシステムイメージ図

MVNO事業者との専用線接続もできるとのことだったので、問題ないと伝えることができました。

――当社を選定いただいた決定的な理由はどういった点でしょうか?

永) SSI Ultra Cloudでの運用をご提案いただきました。仮想化のテクノロジーがVMwareということで、普段開発環境でも利用していたこともあり運用のイメージができました。もしこれが、AWSやAzure/HyperVなどの他の仮想化技術で提案されていれば、私が利用したことがない環境であったので、躊躇したかも知れません。また、車載端末に搭載しているMVNO事業者との専用線接続もできるとのことだったので、坂元に相談されたときには担当者として問題ないと伝えることができました。

坂) 選定条件をクリアしたことと、一つひとつ、弊社の課題に耳を傾けて提案いただいた対応も含めてお願いしようと判断いたしました。

導入の成果と今後の事業展開に向けて

SSDの圧倒的なスピードをまざまざと見せつけられました。

システック永山様

――導入後、すぐに気づいた変化はありましたか?

永) 当初からお話されていたたSSDの圧倒的なスピードをまざまざと見せつけられました。20台近くの物理サーバーを2台のサーバーに分散して仮想化することにしたので、正直性能は落ちるものだとおもっていました。しかし、全くそんなこともなく、むしろ速すぎてシステムの処理の逆転現象が起きてしまいました。システム的にはトラブルとなりましたが、御社のクラウドの性能がとても高かったということでしたね。もちろん、それはすでに対応済みのトラブルですが。

――それは具体的にどういった効果が現れましたか?

永) そのスピードのおかげで、初期の環境構築が片手間でできたこと、再起動の発生するシステムメンテナンス時のダウンタイムが大きく改善されました。また、vSphere Clientでの運用は非常にいいですね。データセンターにいるようにサーバーを管理できるので、リモートオペレートが非常にやりやすくなりました。

――運用を開始されてから、気づいた変化はありましたか?

坂) オンプレミスで運用したときのように、システム障害時でも担当者が張り付いて対応することが少なくなりました。そのおかげで担当者の時間的空きが増え、本来してもらいたい業務に時間が避けるようになりました。以前であれば、障害を切り分け、対策を考え、交換などの作業をすべてしなくてはいけなかった。それが障害時の窓口が一本化され、担当者の時間の割り当てが大きく変わりました。

担当者の運用負担軽減についてはSSIラボだからできたと思っています。

永) 運用に入ってからのトラブルがあった際に、即対応いただけるので非常に助かっています。SSIラボから弊社のネットワーク&サーバー担当者の一つの意見として、「問題があるので構成を変更した方がいい」や、「これは特別気にしなくてもいい」などのアドバイスをいただけるので、運用チームは非常に助かっています。

――導入前に抱えていた課題について解決できましたか?

坂) はい。クラウド運用になってコストダウンすることもでき、また担当者の運用負担を減らせることができました。担当者の運用負担軽減についてはSSIラボだからできたと思っています。

「ロジこんぱす」が役立てられるようにシステムも成長していければと思います。

――今後の事業展開としてどのようにサービスを広げられようとしていますか?

坂) 今後、新機能としてタイヤ空気圧と温度のセンサー情報を取得し事故防止対策として提供を開始していきます。また、「ロジこんぱす」物流企業の運行管理業務に収益アップやリスク削減を提供しつつ、収集したセンサー情報をビッグデータの分野で活用したいと考えております。物流企業が集めたセンサー情報が、第三者が利用することで物流企業のバリューアップを目指し、よりよい環境を物流企業へ還元することを当社は最大のミッションとしております。

永) そのミッションを達成するため、より可用性の高いインフラ構成ができるようにしていきたいと考えています。おかげさまで、サービスをご利用いただけるお客様が増えてきております。お客様から要求される運用のクオリティも上がっているので、より障害に強い仕組み作りを検討していきたいです。

坂) お客様の中には保冷車の温度が数度上がっただけで、商品にならないという方がいらっしゃいます。そういったお客様のためにも「ロジこんぱす」が役立てられるようにシステムも成長していければと思います。

――最後に、当社に対して今後期待することがあればお聞かせください。

永) IoT/M2Mサービス向けのサービスを充実していただき、通信回線からクラウドまでワンストップでお任せできるようにしていただければ嬉しいです。

坂) サーバー・ネットワーク環境の構築支援だけでなく、データベースやミドルウェアなどのアプリケーションレイヤーの設計・構築スペシャリストの方に相談できるようになれば嬉しいです。

SSIラボのプライベートクラウドサービスの説明ページヘのリンク

導入事例