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【2022年版】もう迷わない!BIMにおすすめなPC 6選

BIM を導入したい方にとって、パソコン選びは重要です。規模によってはデータ量が1GBを超えるような3D データを扱うこととなり、CAD を扱っていたパソコンでは動作しないことがあります。しかし、いざ購入しようと思ってもどのような性能・メーカーを選べばいいかは難しいものです。

そこで、今回はBIM におすすめなPC をご紹介します。選び方についても解説しているので、購入を検討されている方は参考にしてみてください。

本記事は、BIM×クラウドコーディネーター 松岡が担当します。

目次

BIM に適したPC とは?

BIM に適したPCは独立したグラフィックボードを搭載しているコンピュータです。グラフィックボードは、3Dなど高度なグラフィックをスムーズに描画するのに必須のパーツです。普通のPCの場合、マザーボード上に実装されていたりCPUに内蔵している機能を利用したりしています。
負荷のかかる処理を高速で実行するため、容量の大きなメモリを搭載しているのも特徴です。さらに、優れた冷却性能を有しているのも一般的なPCとの違いのひとつ。高性能パーツから発生する熱を効率的に冷やすことで、長時間に及ぶ作業でもパフォーマンスの低下が起こりにくいよう設計されています。

BIM に適したPC の選び方

BIM を動かすために必要なスペックを掘り下げていきます。まず、メーカの推奨環境を知ることが重要です。『誰にでもわかる BIMに最適なPCの選び方』の中でも、触れていますので併せてお読みください。ここでは、BIMを代表する2つのソフトウェアであるArchicad® やRevit 、また、Lumion や、Twinmotion といったレンダリングソフト対象とします。

CPU はCore i7/i9の2つから選択

CPUは人間でいうと「頭脳」に相当し、PC全体の性能を左右する重要なパーツです。どれだけ高性能なグラフィックボードを搭載しても、CPUのスペックが低ければPCの性能をフルに発揮できません。
世界中で大きなCPUシェアを誇っているのがインテルとAMDの2社ですが、業務で使う場合はインテルを選択してください。その中でも、「Core i7」か「Core i9」を搭載しているコンピュータがBIM 用途であればおすすめです。レンダリングもガシガシしたいという場合は「Core i9」、まずはBIMの導入のためにということであれば「Core i7」という感じで予算に合わせて選択されるといいと思います。

ちょっとした豆知識ですが、インテルのCPUには大きく分けて「Core iシリーズ」と「Xeonシリーズ」があります。一般的に「Core iシリーズ」を搭載しているコンピュータを「パソコン」、「Xeonシリーズ」を搭載しているコンピュータを「サーバー/ワークステーション」と呼び分けています。「Core i」より「Xeon」のほうが速いと勘違いされている方も多いのですが、CPU の性能は、クロック数とコア数で決定します。同じ価格帯で比較すると、Xeonはほぼ全種類でクロック数もコア数も劣ります。つまり、コスパで考えると圧倒的にCore iシリーズに軍配が上がります。では、「なぜXeonを使うのか?」は、信頼性が高いからということで選択します。この信頼性は、主にコンピュータシミュレーションのような演算を伴うような処理で効果を発揮します。もし、構造計算や環境シミュレーションなどの用途をメインでご利用であれば、「Xeon シリーズ」をおすすめします。

GPUは 予算と作業内容に合わせてチョイス

BIM を扱う場合、グラフィックの表示処理専門のハードウェア、グラフィックカード(GPU)が 必要になってきます。PC 内臓のグラフィックでは処理が追い付かず、満足な操作ができないためです。GPU が必要という部分が、CAD を扱うPC と一番異なるところではないでしょうか?作業をしていて表示がカクつく、表示まで時間がかかるなどであれば、性能が足りていないということになります。 グラフィックカードは大きく分けて2種類存在します。ゲーミング用と、エンジニアリング用です。ゲーミング用は、名のごとく、PC ゲームを快適にプレイするための最適化されています。エンジニアリング用は、エンタープライズ用途でCADやCG制作を快適に操作するために最適化されています。

ゲーミング用かエンジニアリング用か

結論からすると、BIMを動かすのであれば、エンジニアリング用を選択してください。扱えるグラフィックエンジンの種類が豊富で、パフォーマンスもサポートの安心感も得ることができます。ミドルエンドであればNVIDIA RTX A4000 を、ハイエンドであればNVIDIA RTX A6000 を搭載したものを導入すれば間違いありません。
ただし、レンダリングに特化したPC を導入したいということであれば、ゲーミング用を選択してもOK です。レンダリングソフトのエンジンの多くはゲーム規格が採用されています。エンジニアリング用に比べるとコストもパフォーマンスも優れており、レンダリングとも相性もいいためおすすめできます。ここでも、ミドルエンドであればGeForce RTX 3060 を、ハイエンドであればGeForce RTX 3090 を搭載したものを導入すれば間違いありません。

メモリは32GB以上搭載すべし

メモリはCPUが仕事をする際に作業スペース的な役割を担うパーツです。メモリ容量が大きいほど作業がスムーズにこなせるため、PCの処理速度も高速になります。CPUと並んでPC全体の処理能力を左右する重要な部品です。
一般的に、BIM の作業を行う際は、BIM 以外のソフトウェアを立ち上げながら操作をすることが多くなります。そのため、最低でも16GB以上、可能な限り32GB以上を搭載することをおすすめします。

ストレージはSSD 一択

ストレージはデータの格納庫としての役割を担います。ストレージにはOS、アプリケーション、データファイルなどを保存しますが、BIM での利用考えた場合は、SSD 一択です。BIM データは大容量かつ小さなデータの集合体という特徴があります。小さなデータに頻繁にアクセスして、読み書きをする操作では、HDD はSSD の10 倍時間がかかることもあり得ます。これは、BIM を導入して作業効率を上げようと考えている方にとってはまったく逆のアプローチになってしまいます。SSD は高価な印象を持たれる方もいらっしゃいますが、それは10年ほど前の話です。PC に搭載する容量とすれば 1TB程度あれば十分です。メインのストレージには必ずSSD を搭載するようにしてください。

おすすめメーカー

ここからは、BIM に最適なPC をメーカーごとにまとめます。各メーカーとも 3D の作業に最適なモデルを提供されているので、ぜひこの記事を参考に、予算や使い方に合わせたPC を探してみてください。ちなみに、迷ったら性能の高いPC を選択してください!『処理が速く終わること=生産性』ということをお忘れなく。

HP

HPは、国内でもトップクラスのシェア率を誇るPC メーカーです。なかでも、「Zシリーズ」はワークステーションカテゴリーで有名で、14年連続で国内シェアNo1ということです。HP を選択する場合は、「Zシリーズ」から選択することをおすすめします。

HP Z2 Tower G9 Workstation シリーズ

HP タワーワークステーションの定番モデル

DELL

Dellはデスクトップとノート問わずコスパのよいパソコンで人気のメーカーです。製品別の特徴ごとにカテゴリー分けがされていますが、クリエイター向けに「XPS」、「Precision」の2つのラインナップが用意されています。BIM を利用する方にとってはこの2つのモデルから選択することをおすすめします。

Dell Precision Tower 5820シリーズ

Xeon 搭載可能なDELL タワーワークステーション

DELL New XPS 17シリーズ

17インチの大型モニター搭載したノートPC

Lenovo

「ThinkPadシリーズ」で有名なPC メーカーです。ワークステーションの「ThinkStation」は、CADと3DCAD、CAEを使う人や、解析を行う人や企業、映像クリエイターなど向けの機種です。

Lenovo ThinkStation P350シリーズ

Lenovo ミドルエンド向けのワークステーション

国内組み立てPCメーカー

これまであげた、DELL、HP、Lenovo は海外の有名メーカーですが、PCの知識がありカスタマイズできる方であれば、国内の組み立てPC メーカーを選択することで希望のスペック通り、低予算で導入できることがあります。その中でも、「マウスコンピューター」と「パソコン工房」では、わかりやすく3D CAD向けといったようにわかりやすく製品をカテゴライズされているのでわかりやすいと思います。

マウスコンピューター DAIV シリーズ

マツコDX や乃木坂46 のCMでもお馴染みのメーカー

パソコン工房 SENSEシリーズ

PC パーツも扱う玄人向けメーカー

共通データ環境(CDE)の導入も重要

BIM 設計においては、モデルを中心に建物に関わるさまざなデータが連携します。ライブラリの共有、2D CADデータから設備・構造といったチームのデータなどあらゆる拡張子のデータを扱うことになります。また、複数のチームがリアルタイムでデータを共有しながらモデルを作成できることは、これまでのワークフローを大きく変革させ生産性を向上することができます。こうした、BIM のデータを複数のチームでも連携・共有できる環境を構築することは、BIM 設計を行う上では最も重要と考えております。

エスエスアイ・ラボは、GRAPHISOFT®が開発している共通データ環境、BIMcloud®の「認定クラウドパートナー」です。Archicadを使った複数人での同時編集機能や、Revit やIFCなどの他のBIMフォーマットに対応する共通データ環境を提供します。国内100社以上の企業が利用しており、導入実績No1です。企業のリモートワークの導入やクラウドを利用した共有で地域を越えたBIM ワークシェアなどで利用されています。また当社では、BIM データを扱うノウハウから、お客さまのPC 環境の設計、仮想デスクトップ環境(VDI)の導入など、幅広くご相談を受け付けております。BIM 環境についてお困りであればぜひ当社までお問い合わせください。

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