BIM成功の鍵は“アイ”にあり!経営層が知るべきITの基本
BIMを始める前にITを勉強しましょう
BIM × クラウドコーディネーターの松岡です。今回もSSIラボテックブログをご覧いただきありがとうございます。今回は、経営層の方々にぜひ押さえていただきたい視点についてお話します。「BIMを進めてみたいけれど、どうしてもうまくいかない」という声、実際によく耳にします。そんな時、思わずこちらからお聞きしたくなるのが「ITの基本、抑えられていますか?」ということです。
BIMにはITの基礎が不可欠です
BIMを導入するにあたっては、確かにツールやソフトの操作が必要です。しかし、ただ使えるようになるだけでは本当の価値を見出すことはできません。データの管理、サーバーの保守、クラウドの活用…これらはすべて、ITの基礎がわかっていると驚くほどスムーズに進みます。
私自身、何度も経営層の方とお話する機会がありましたが、導入の障壁として大きいのは「IT担当者が不足していること」や「担当者に丸投げしてしまうこと」なんですね。BIMはデジタルを武器にするプロジェクト管理法ですが、ただの「便利ツール」とは違います。各工程でITの知識が必要となり、それが活用できて初めて、本当に「生きる」BIMとなります。
なぜBIMには「アイ」が必要なのか
BIMの「I」は、もちろん「Information(情報)」の略ですが、その情報を使うためには、IT(アイ)の基礎知識が欠かせないんです。例えば、クラウド環境でのデータ共有は今や当たり前の時代です。しかし、セキュリティやバックアップ、チーム間での適切なアクセス制御を理解しないまま進めてしまうと、情報の管理や安全性があやふやなまま進んでしまいます。これでは、どんなに高価なBIMシステムも活用しきれません。
また、BIMはITを使って「チーム全員が同じ情報をリアルタイムで共有できる」ことがメリットの一つです。情報が一つの場所に集約され、現場と設計が一体となることでプロジェクト全体の効率が向上する。これを支えるITの基礎がわかっていれば、設定や運用時の迷いも少なく、コスト削減や生産性向上も現実的なものとなります。
経営層だからこそITリテラシーが大切
最後に、経営層の方にぜひ意識していただきたいのは、BIM導入の成否を左右するのはITリテラシーだということです。「BIM担当に任せる」と丸投げしてしまうのではなく、経営者自らがITの基本を知り、BIMの仕組みや運用体制を見守ることが、最も有効な「投資」につながります。
BIMにはITの知識が必要です。BIMの「I」に「アイ」が必要であると意識して、一歩先を見据えたITの知識を身につけ、会社全体でBIM導入を成功させるための第一歩としていただければと思います。今回の記事が少しでもお役に立てば幸いです。